中国が世界の製造工場から消費地へ変化しています。

これに従い中国で模倣品を放置するリスクも以前と変わってきています。

 

Fake Brands (Weird News No. 4)

photo credit: “Caveman Chuck” Coker via photopin cc

 

中国で製造された大量の模倣品が海外へ輸出され、模倣品が海外へ流出するこれまでのルートでは、税関検査や検品を経由するため、消費者のもとに届く前の段階で模倣品が排除されています。

ところが中国で製造された模倣品が中国国内で消費される場合、模倣品が排除されず、消費者のもとに簡単に模倣品が届きやすくなります。

海外へ流出する模倣品に比べて国内で消費される模倣品の数が遥かに多いので、中国国内の消費者が実際に模倣品を消費してしまう可能性は極めて高くなります。

中国国内で模倣品の品質問題や模倣品による健康問題が発生した場合、正規メーカに対するバッシングは日本以上に拡大します。

日本の◯◯社の商品は品質が悪い、日本の◯◯社は品質に問題がある商品を中国で販売している(日本と中国で品質基準を変えている)、といったインターネットへの書き込みやメディアの報道が行われます。

消費者が模倣品と知っていて購入した場合でも、日本の◯◯社が中国で模倣品を放置したから問題が発生した、と言ったクレームが政府に寄せられます。
◯◯社の製品は品質が良いという理由で中国の多くの消費者が◯◯社の製品を選んでいても、◯◯社の製品は模倣品が多いといったことが周知になると、◯◯社の製品を選ぶ中国の消費者が次第に減ってきます。
模倣品を放置しておくと、企業の信用が低下し、消費者への被害が拡大し、企業収益が減少するといった悪循環をもたらします。

では実際の摸倣品対策はどうすれば良いのでしょう。

業種にもよりますが現在の中国では店舗販売以上にタオバオなどのインターネット販売が主流です。

模倣品を販売している実店舗を探しだすことは簡単ではありませんが、インターネット販売であればインターネットにアクセスして自社製品の販売状況を簡単に確認することができます。

タオバオも知的財産を侵害する商品の出品を禁止していますが、それでも正規品以外の商品が出品されていることが少なくありません。

もし自社が把握していない商品がインターネット通販に出品されていた場合は、運営者側に商品の削除を要請することができます。

法律改正によりモールを運営する側にも管理責任が課されれているため、運営者側は権利者からの削除要請には積極的に応じなければなりません。

場合によっては模倣品を出品していた出品者とコミュニケーションをとることで模倣品の背景情報が入手できるかもしれません。

模倣品対策は費用対効果が見込めないため継続を躊躇したくなりますが、決して諦めてはいけません。


弁理士 田中智雄
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