技術力がなくても資金を提供するだけで、最先端の技術を入手することができるのが共同開発契約です。

共同開発のなかには、資金の提供を受けた企業の単独開発である場合が少なくありません。

共同開発では開発の成果を共有にするという契約を締結するので、開発の成果である発明の特許権は共有になります。

共有特許の場合、各共有者は相手の了解を得ることなく自由に発明を実施することができることを定めています。

 

ところが資金を提供している企業の多くは発明を実施するための設備を持っていません。

取引先である工場の設備を使って発明を実施するしかありません。

技術の横流しです。

 

日本の場合、共有特許を他社にライセンスする場合は、共有者の同意を必要としますが(特許法33条、73条)、海外では共有者が他社に自由にライセンスすることができる場合があります。

中国では、独占的なライセンスでなければ、他の共有者の了解を得ずに、自由に他社にライセンスできます(中国専利法15条1項)。

 

技術開発には資金が必要ですが、開発の成果を安易に共有にしてはいけません。

開発の成果を共有にせざるを得ない場合でも他社へのライセンスを制限することを定めておくことが必要です。


弁理士 田中智雄
田中特許事務所(静岡駅徒歩5分)
054(266)3888
www.zepto.jpn.com