取扱説明書・仕様書に記載されている文章が言語の著作物として、そして図面が地図・図形の著作物として著作権で保護される可能性は低いと考えておいた方が良いでしょう。

著作権法の保護を受けるための著作物であるためには、思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は 音楽の範囲に属するもの、という要件を満たさなければなりません(著作権法第2条1項1号)。

ポイントは創作的な表現です。

取扱説明書・仕様書のような技術文献は、その性質上、だれが読んでも、まただれが見ても同じように理解されるような方法で表現されます。

技術文献に求めれるのは、いろんな解釈ができる創作的な表現よりも、誤解を招くことがないありふれた表現です。

 

著作権法上の著作物として認められ難い取扱説明書・仕様書等のコピーを複製権の侵害として著作権で守る場合は少し工夫が必要です。

それは取扱説明書・仕様書に、創作的に表現された著作物を加える方法です。

例えば、デザイナーが創作したマークを買い取り、そのマークを取扱説明書・仕様書のヘッダーやフッターに配置します。

デザイナーが創作したマークは美術の著作物として著作権法により保護される著作物です。

取扱説明書・仕様書をコピーすると、美術の著作物であるマークもコピーされます。

この結果、間接的に取扱説明書・仕様書のコピーを著作権で守ることができます。

 

取扱説明書・仕様書に可視的にマークを配置することに抵抗がある場合は、電子透かしの方法により著作物を取扱説明書・仕様書に配置しても良いでしょう。

 

参考 企画書や仕様書のアイデアは著作権では守れません


弁理士 田中智雄
田中特許事務所(静岡駅徒歩5分)
054(266)3888
www.zepto.jpn.com