商標に限らず特許や意匠など審査を経て登録される知的財産は、ほとんどの場合に拒絶理由が通知されます。

この拒絶理由は絶対的のものではありません。

審査官の主観的な意見を述べているに過ぎません。

審査のクオリティを上げるために拒絶理由通知を介して審査官と出願人が「対話」する機会を設けているのです。

 

審査官の主観的な意見に過ぎないとはいえ、拒絶理由通知に対して何も応答しなければ出願は拒絶されます。

 

さて拒絶査定が確定したあとの商標ですが、商標を独占排他的に使用することができないだけで、拒絶されたあとも自由に使用できるから問題はないと考えるのは危険です。

第三者が同じ商標を出願したときのことを考える必要があります。

 

同じ商標を後から出願した第三者は、審査官が通知した拒絶理由に対して意見を主張して応答したとしましょう。

この結果、審査官の考えが変わり、拒絶理由を解消することに成功したとしたらどうでしょう。

 

第三者よりも先に商標を出願したにも関わらず、同じ商標を後から出願した第三者に対して商標権が与えられてしまいます。

第三者が商標権を有している以上、同じ商標を先に出願していても商標を使用することができなくなってしまいます。

 

拒絶理由が通知されたからと言って簡単に諦めてはいけない理由がここにあります。


弁理士 田中智雄
田中特許事務所(静岡駅徒歩5分)
054(266)3888
www.zepto.jpn.com